第5回の [Growing] は、「上手な契約書の作り方」をテーマに開催し、各社の契約書作りの悩みをうかがいながら、岩﨑弁護士に上手な契約書作りのコツを話してもらいました。
大切なのはいつまでに何をするか
契約の基本は「いつまでに何をしたら」「いつまでにいくらを払う」を決めることです。契約書でこの点がはっきり決められれば、目的の8割は果たしたことになります。
特に「何をしたら」の部分は、請負や業務委託では仕事の内容があいまいになりがちなので、注意が必要です。ポイントは「完成したといえるかどうかがお互いにとってはっきりしている」ことです。
将来をリアルに想像する
当初の約束通りに仕事が完成し、お金が払われれば問題ないのですが、そうならなかったときのために契約書を作ります。ですから、将来、どんなイレギュラーな事態が発生することがあり得るかをできるだけたくさん想定します。そして、そのような事態が発生してしまった場合に、相手にどのようなペナルティを科すか、自分のどのような義務を免除するかを規定しておきます。
契約書作成の目的
契約書は、あとあとトラブルが起きたときに裁判や強制執行をするための証拠となります。しかし、しっかりした契約書があれば、相手も「裁判になってもまけてしまう」と考え、任意に履行をしますから、結局はトラブルの発生を未然に防ぐ効果が大きいのです。
※[Growing]は、未来創造弁護士法人と顧問契約をいただいている経営者にお集まりいただいて経営談義をする会です。「共に進行形で成長する」という思いを込めて会の名前をつけました。